個人事業主で起業か、会社設立(株式会社)か。
起業するにあたって、個人事業主で起業するのか、
会社設立するのか迷われる方も多いと思います。
それぞれのメリットやデメリットを理解したうえで、
会社設立するのか、個人で起業するのかを判断してみましょう。
個人と会社設立、それぞれの組織形態
個人事業主とは
個人事業とは、株式会社などの会社を設立せず、個人で事業を行う形態です。法人を設立する手間や費用が発生せず、小さな資金で小さく始められるビジネスモデルです。
法人とは
株式会社や合同会社などの会社を設立して、役員として会社を運営する形態です。会社設立にかかる手間や費用が発生しますが、会社として事業を拡大するには優れたビジネスモデルです。
それぞれの組織形態のメリットとデメリット
個人事業主
メリット...開業のための手続きが簡単で、登記などの費用も必要ありませんし、
廃業するための手続きも比較的簡単です。
従業員さんが一定に達するまでは社会保険に入らなくても良いなどのメリットがあります。
デメリット..個人には所得税という税金がかかります。
この所得税は、儲けが多いほど税金も上がる仕組み(累進課税といいます。)になっているので、
一定の規模になると税金の負担が強くなります。
また節税商品も少ないため、税負担が多いデメリットがあります。
法人
メリット...銀行との関係、人材確保や取引先との口座開設など対外的メリットが大きいです。
節税など税金面での運用がしやすく、赤字が9年間繰越できます。
デメリット...社会保険の強制加入です。特に厚生年金の負担が大きいです。
また、会社設立の費用がかかることや、廃業する場合には、
解散・清算など手続きが複雑になるといったことがあげられます。
どちらの組織形態で起業するか
個人で起業するか、法人として会社設立するかには、
メリットデメリットで選択する方法もございますが、
匠税理士事務所では、
将来的なビジネスプランによって
どちらの組織形態で起業するかを選択されることをお勧めしております。
法人での会社設立をおすすめする場合
従業員さんを複数雇用して事業を拡大したいという方には法人を選択することをお勧めします。
社会保険の加入というデメリットも、人を採用するときにはメリットとなります。
ご自身が決めた道で、
会社を大きくして稼ぎたいこんな夢を叶えるには法人での起業・経営をおすすめしております。
個人での起業をおすすめする場合
一方、自分の手が回る範囲で事業を
運営する場合や、家族経営などでの経営規模を想定されている方には、手続きや費用面の負担も少なく、運営も簡単な個人での商売が適しています。
個人で始めてみて、法人なり(法人化)することは、どうですか?
法人なり・法人化とは、個人で小さく事業を始めて、
事業が軌道にのったら、
会社設立をして法人にすることを言います。
この形式を採用したい場合に注意すべき点としては、
許認可申請などが必要な業種については、
許認可申請を再度取り直す必要がでてしまうケースがございます。
この形式を採用したい場合には、
許認可申請が必要な業種は十分に注意が必要です。
個人事業主から法人化する最大の問題点は、
お取引先や外注先全てに、
法人にした後の入出金口座の変更の通知や、
印鑑の作り直し、オフィスの賃貸契約などの契約変更などの手間がかかることなどが挙げられます。
こちらは自社のみでなく、
取引先にも手間をかけてしまいますので、
慎重に行わなくてはなりません。
また、個人から新規で会社を作る場合には、
個人の財産や債務の引き継ぎなどの譲渡申告などで、
時価の算定など特殊な論点や思わぬところで税金が生じることもあります。
これらを踏まえて、
個人と法人のどちらの形態で起業するのかを決めてから、
事業をスタートすることが好ましいといえます。
個人と法人のどちらで起業するのかという
最終的な判断のポイントは、
今後事業をどの位の規模まで、
伸ばしていきたいかというところが重要です。
初年度から年商が1,000万円を超えるのが確実の場合には、
税務上でも節税対策の選択肢が多かったり、
得意先との新規口座開設の際に有利、
融資など資金調達も受けやすいなど将来を見据えると
株式会社など会社形式を選択されるのが適切と考えます。
匠税理士事務所では、
起業支援に力を入れております。
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最終更新 平成27年4月16日
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