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建設業・建築業で会社の利益を最大化する売価経営戦略とは

建設業や建築業の経営支援に強い匠税理士事務所へご訪問ありがとうございます。


【建設業・建築業で利益を最大化する経営戦略】につき記載します。


利益の最大化への道筋は、非常にシンプルです。
  • 1 売上の最大化
  • 2 外注費や材料費などの原価の最小化
  • 3 会社を維持する人件費など固定費最小化

  • 1 売上 - 2 原価 = 売上総利益(粗利)

  • この粗利益から会社を維持するための 3 の固定費を差し引いた営業利益(本業の利益)が、

    金融機関ではもっとも重視してみられます。


    売上総利益・粗利のイメージ(解説用).jpg

    営業利益がしっかりと確保できている建設・建築会社は、本業でしっかりと稼げている会社であり、評価・格付けは高く、資金調達がしやすかったり、大手の与信調査で高評価を受け、受注しやすくなります。

    もちろん、入札などの経営事項審査(経審)でも、プラスに働きます。


    利益が出ている会社には、お金と人が集まってくるので、工事も集まってきます。

    逆に利益がない会社からは、離れていきます・・・


    今は、建設業・建築業は人手不足の時代ですので、職人さんはより良い条件の会社に移りやすい状況にあります。

    営業利益の最大化は、会社の経営で取り組まなければいけない命題です。


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    今回は、営業利益の最大化に最も重要な要素である請負金額・受注額など売価最大化を掘り下げます。




    建設業・建築業の売上(請負金額・受注額)の最大化は見積り・積算が重要


    建設業・建築業の粗利率(売上総利益率)の平均は、概ね20%ですが、

    弊所建設業の関与先様の粗利率は平均30%~40%になっております。



    お話をしていて感じることは、積算にとても注力されているということです。


    積算とは、工事にかかる材料や外注費などの原価総額を積み上げていき、これに確保したい利益をのせ見積りを作るのです。


    経験値が高い方であればあるほど、この見積り作成時に決めた利益を最終納品段階でも確保します。



    会社.png

    逆に粗利率が低い場合は、この積算の時点で問題が生じているケースが多くあります。


    この見積り作業は、黒字経営の軸になるといっても過言ではありません。

    なぜなら、見積りを出して金額につき発注者・受注者の双方が合意し建設・建築工事の請負契約書を締結します。


    上記は建設・建築で普通の商流ですが、2つの大きな意味が出てきます。


    【1 期限までに納品しなければならない義務。】
    【2 納品後に請負金額・受注額がもらえる権利】

    建設業お知らせ画像.png

    見積り時点で失敗し、受注時点で利益がでないような工事の場合どうでしょうか?


    建設・建築工事を期限までに完成納品しなければならない義務は、契約で生じていますから、期限までに納品しなければなりません。


    契約違反すると違約金という展開もありえます。

    逆に低い見積りで契約した発注者はどうでしょう。

    依頼した時点で、利益は確定となります。


    このように見積り時点で、黒字工事か赤字工事かは、概ね決まってしまうのです。

    それでは、建設・建築業界では得意先とどのような関係が理想でしょうか。



    発注者・受注者共に【 共存共栄 】関係が理想


    建設・建築業で理想の関係は、【 共存共栄 】です。

    発注者・受注者ともに利益が残る利益配分がされた関係です。


    どちらか一方のみ利益が出て、片方が儲からないのではその取引は長く続きません。


    見積りで確保したい適正な利益をのせて提示し、取引が流れるのは悪いことではありません。

    取引が流れたのは、お互いに利益配分を行うという気持ちがないからで、そのような取引を継続しても長期的には良い結果につながりません。


    一方で、適正な見積りを出し、取引が流れても他工事を請ける機会と人的リソースは残りますし、

    むしろお断りしなければいけない利益が出ない案件を請けることのほうが、建設・建築の会社経営で良くないのではないでしょうか。



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    時折、今回は赤字になるけど次回はいい工事がもらえるから・・・

    ということもあるかもしれませんが、

    ほとんどは次回も赤字工事になることが多いです。

    それは、赤字の建設・建築工事を請けた側は、当然赤字になりますが、発注した側は、安く買えたので黒字です。



    このような取引を相手先に求めるというのは、発注者・受注者ともに利益が残る利益配分の関係に問題があると思います。



    経営者が利益を求めず、利益を出すことをあきらめてしまうと、

    会社・社員・その家族全員が大変になります。


    だから、経営者は利益を最大化するという強い想いをもって経営に臨まなければいけません。

    その一歩が、慎重な見積りと積算に裏付けされた強い売価となります。

    社長の仕事.png

    慎重で丁寧な見積りを作っておけば、工事の途中で地盤が弱いので補強が必要など

    当初想定していた条件が異なった場合に、追加工事の請求を協議できます。


    〇〇一式という大雑把な見積りだと、当初の見積もりに含まれているという展開にもつながります。



    このように建設・建築業で丁寧な見積りと積算によるしっかりとした売価の実現が、

    利益最大化の第一歩になり、失敗すると取り返しが難しくなるのです。


    【値決めは経営】【売価はお客様に理解していただける金額で、自社も儲かる値段の一点】と

    京セラの稲森和夫さんが名言を残されております。


    値決めは商売で最重要項目ですので、経営者自らが行うべきなのです。

    その上で全行程の原価を知る仕組みをつくり、原価が予算内に収まるよう管理しなければなりません。



    建設業・建築業の経営戦略コンサルティングに強い匠税理士事務所


    匠税理士事務所では、会計や経理データを活用し、建設業・建築業の会社様の経営コンサルティングに力を入れております。


    会社の良かったところや改善すべきところもしっかりお伝えし、売価の改善・原価の削減・固定費の縮小などコンサルティング致します。

    会社様が儲かって利益が出て、お金が残ることを目標にサポートいたします。



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    建設業・建築業で会社の利益を最大化する経営戦略を最後までご覧頂きありがとうございました。


    執筆者・文責:税理士 水野智史


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