特定建設業許可の資格取得要件と一般建設業許可の違いとは
匠税理士事務所HPへご訪問ありがとうございます。
建設業支援を担当する税理士の水野です。
【 特定建設業許可と一般建設業許可の違いを 】 【 興味があるので、簡単に説明してほしい。 】という相談を頂きましたのでこちらを説明します。
結論から申し上げますと、
特定建設業許可と一般建設業許可の違いは
【1】 工事請負金額の範囲での違い 【2】 資格取得要件の難易度の違いという大きく2つの違いがあります。
特定建設業許可の取得で一般建設業許可よりも、
大規模な工事が受注できるようになるため、
工事で得られる利益が増える一方、これに関係する材料費・人件費など取引の相手先も増えます。
そこで、より重い責任に耐えられるよう資格取得の要件と難易度は、特定建設業許可の方が上がります。
それでは違いを詳しく掘り下げていきましょう。

(改正後の最新情報2025年3月内容で違いを解説)
特定建設業許可と一般建設業許可と工事請負金額の違い
まず、工事請負金額の範囲での違いという点では、
一般建設業許可においては、1件請負金額が500万円
( 建築一式工事は1,500万円 )以上の規模の案件が受注可能になります。
イメージとしては、【中規模の工事】が請けられるようになるわけです。
これに対して、特定建設業許可資格を取得すると、発注者から直接請け負う元請の立場で、
5,000万以上(建築一式は8,000万以上)の金額を
下請会社に外注する【 大規模工事 】が請けられるようになります。
例えば、発注者から1億で受注した工事を協力会社など外注先に6,000万で工事を進める場合です。
このような大規模工事受注には、特定建設業許可の資格取得を行う必要が出てきます。
令和7年2月1日より材料・工事費の高騰等を加味し
改正前の4500万円から5,000万に改正で変更され、
建築一式は7,000万→8,000万円以上に改正により引き上げられてます。
特定建設業許可と一般建設業許可と資格要件での違い
次に特定建設業と一般建設業許可の資格要件では、【 専任技術者 ・ 財産的基盤 】に違いがあります。
当然ですが、より規模が大きい工事の受注ができる特定建設業許可の方が、両要件とも厳格になります。
建設業許可で特定建設業を取得するために設置する専任技術者は 次の資格 又は 実務経験が必要です。
【1】規定の国家資格を取得している 【2】一般建設業の専任技術者要件を満たし、 2年以上の指導監督的な実務経験を有する 【3】大臣特別認定者【1】から【3】のいずれかの要件の該当者は、
特定建設業の専任技術者となることができます。
なお、一般建設業許可の場合、2級建築施工管理技士など2級でもよかった専任技術者要件が、
特定建設業の場合には、1級建築施工管理技士など1級国家資格が必要です。
こうした要件を満たすような高度な専門性を有する専任技術者はすぐには確保できません。
将来的、特定建設業許可を取得したい方は、
どんな資格・経験の人材が必要か理解しておくと、
採用・人との出会いのアプローチが違ってきます。

(参考:国土交通省HP 特定・一般許可の要件より)
特定建設業許可と一般建設業許可と財産要件の違い
一般建設業許可を取得するための財産要件は、
下記のようになります。
【 次のいずれかに該当すること 】①自己資本額(純資産合計)が500万円以上
②500万円以上の資金調達能力があること
③直近5年東京都知事許可を受け継続営業した実績
中々、厳しい資格取得の要件です。
これを満たすのは、【 優良な会社 】です。
それでは、特定建設業許可の資格取得で財産要件はどうなのでしょうか?
特定建設業許可資格取得で財産要件は、
かなり厳しい要件となります。
【 次のすべてに 該当すること 】①欠損額が資本金額の20%以下であること
②流動比率が75%以上
③資本金額が2,000万円以上
④自己資本額(純資産計)が4,000万円以上建設業の会社様を担当させて頂いておりますが、
特定建設業許可の資格取得成功は、高難易度です。
一番の壁は、自己資本(資本金 + これまでの利益の累積が4,000万)という要件です。仮に資本金が5,000万円で会社を設立しても、
その後、赤字続きで2,000万累積赤字がでれば
5,000万円‐2,000万=3,000万が自己資本となり、要件を満たせず、【 アウト 】というわけです。
そのため、特定建設業許可の資格取得においては、
単に預金残高が多いだけでは難しく、
会社がしっかりと黒字経営できているなど 財務体質の健全性が高いレベルで求められます。
かなり厳しい要件ですので、これを満たすのは、
一般的に【 超優良な会社 】であると言えます。
更に、建設業の許可の有効期間は5年間ですから、
5年後も超優良会社である必要があるのです。
特定建設業許可と一般建設業許可で経営面での違い
ここからは、特定建設業許可と一般建設業許可が
経営面に与える影響の違いを解説します。
建設業は大きく 3つのステージ に分かれます。
1 社長一人の規模・・・・・・・・・・年商3,000万円
2 社長・社員数名の規模・・・・・年商3,000~3億円
3 社長・社員10名以上の規模・年商3億円~
どのステージ・規模が良いということはなく、
社長の生き方・仕事の仕方・経営観で違いますが、
建設業で会社を大きくしていきたいという場合は、
【 現状より少し大きいサイズの容器を用意する 】これが重要です。
そして、この容器が一杯になったら、
もう少し大きい容器に変える。
これがポイントです。
そして建設業で【 容器=建設業許可】 になるので、
一般許可をお持ちの会社では、特定許可の資格取得のための準備がおススメです。
例えば一般建設業許可があれば、一件の請負工事が
500万円以上(建築一式工事では1,500万円)の工事を受けることが出来ますので、
一件500万円程の中規模工事を数回受注できれば、上記のステージ2の年商3,000万まで到達しやすくなります。
一般建設業許可の資格を取得し事業を伸ばし、
年商が3億円に到達し、事業的に成功してくると、特定建設業許可が視野に入ってきます。専任技術者要件をクリアできる高度人材の確保には時間とお金がかかりますし、
財産要件のクリアには利益を出す必要があります。
このように特定建設業許可は急にはとれず、 地道な準備と堅実な経営が必要になるのです。逆を言えば、ライバルも特定建設業許可の取得は
ハードルが高いため差別化にもつながりますし、
1件当たりの金額が多いという事は、
一取引当たりの利益も大きくなりますので、
特定許可で大型案件を受注し納品できれば、
成長速度は、加速度的に早くなります。そのため、年商3億の会社が特定許可を取得して、
2~3年程で10億円近い規模になったということは普通に起こりえます。

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特定建設業許可の資格取得と資金調達が成功に必要
特定建設業許可の資格取得と共に重要なのは【 資金調達 】です。
一般建設業許可 と 特定建設業許可のいずれにも、厳しい財産要件がありますが、
これは、建設業・建築業は工事受注から納品、入金まで材料費や外注費の立替といった多くの資金が必要になるというのが一つの理由です。

そのため、特定建設業許可の資格取得が出来れば、工事受注額が大きくなるにつれて
立替材料・外注費金額が増加する展開になります。
こうした立替資金の増加に対応するためにも、
先を見越した資金調達の成功が重要になるのです。
また、資金を大量に調達するということは、
金利に慎重に取り組む必要性も意味します。1,000万を年2%で借りた場合の利息は20万で、
1億を年2%で借りた場合の利息は200万となり、
この金利が1%動くだけで前者より後者の方が、
影響が大きく金利で車が買える事も起こります。

したがって、特定許可=【大きな容器】の確保後は、
その容器に【 豊富な資金という水 】を低金利にて注入する必要が出ます。
これが出来れば、大型工事もふまえた受注のための営業に注力し、豊富な資金を活用し外注先・社員と
協力し案件に集中して取り組む流れとなります。
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匠税理士事務所では、世界4大会計事務所出身で
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