法人化・法人成りで社会保険加入のメリットとデメリット
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匠税理士事務所は法人化を支援する事務所です。
法人化情報を読むと、【 社会保険の強制加入 】が、メリットとして挙げられることが多いようです。
これは個人事業主であれば、国民健康保険と国民年金が各自の自己負担であるのに対して、会社にすると社会保険料の1/2部分を会社において負担しなければならないことに起因します。
社員さんがいる会社では、本来自己負担だった社会保険料を会社で負担することになるわけですから、確かに【 デメリット 】ともいえます。
一方、社会保険加入で様々なメリットもあります。今回は法人化や法人成りでの社会保険加入によるメリットとデメリットを分かりやすく記載します。
法人化での社会保険加入で保障充実メリット
社会保険の加入における個人と法人の取扱いは大きく異なります。
個人事業では、社会保険に任意で加入したとしても、加入できるのは従業員だけで、個人事業主は原則として加入することができず、国民健康保険と国民年金に加入となります。
しかし、法人化すれば、たとえ社長1人であっても社会保険に【 強制加入義務 】が生じます。
社会保険加入による保険給付面でのメリットとして大きく以下の2つが挙げられます。
国民健康保険でも医療費の負担や、入院など医療費の負担が高額となった場合に受けられる高額医療費、出産時の出産育児一時金は、健康保険と同様の給付が受けられます。
法人化などで健康保険に加入すると、国民健康保険よりさらに保険給付の面でメリットがあり、病気やケガ、あるいは出産などで仕事ができなくなった場合に、保険給付を受けることができます。
病気やケガの場合は傷病手当金として最長1年半、出産の場合には出産手当として産前42日間(双子の場合は98日)、産後56日間のうち、仕事をしなかった日につき、標準報酬日額の3分の2が受給できます。
こちらのメリットはとても魅力的ですので、女性の経営者の方はこちらもよく検討すべきです。
また、産前産後休業期間及び3歳に達する子を養育するための育児休業期間については、社会保険料が免除されるという制度もございます。
②社会保険加入の厚生年金保険面のメリット厚生年金保険に加入した場合、国民年金と比べ保険料は高くなりますが、>受給年金額は増えます。
国民年金保険は月約16,000円と保険料は安いですが、もらえる年金額は満額でも約78万円と、生活していく上で保障として十分でありません。
しかし、厚生年金は老齢基礎年金に上乗せをして、支払った保険料に応じて老齢厚生年金を受給することができ、老後資金を増やすことができます。
こちらは支給開始年齢が変更になる可能性もあり、不透明な要素は残ります。なお、保険料は法人・個人折半ですが、それぞれ負担額は、法人において経費とされ、個人においては所得控除を受けることができます。
法人化は社会保険をどのように考えるべき?
これから法人化されるに際し、社会保険負担は重要な判断基準となりますが、上記のメリットも考える必要があります。
法人化する上での判断では、人を多く扱う事業か否かが重要となります。なぜなら、人を要する事業は、社会保険負担も大きくなりますが、人を多く要さない事業では、
【社保負担増 < メリット 】となるようでしたら、社会保険加入は法人化ではデメリットではなくメリットになるケースもございます。
自分の事業の事業構造を考えて、法人化・法人成りの判断をするようにしましょう。税理士事務所特徴や法人成り・法人化以外のサービスはTOPページへ
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執筆者・文責:税理士 水野智史
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法人成りの社会保険加入のメリットとデメリットの記事は、
令和6年(2024年)11月時点の内容です。