会社の借入金はどれ位がいい?返済力を測るには
会社がつぶれてしまう一番の要因は、
借入金を返せなくなることにあります。
会社の安全性は、単に借入金の大きさでなく、
儲ける力と比較し、借入がどの位かで判断します。
借入返済力の計算方法 【分かりやすい簡易式】
借入金 ÷ 営業活動キャッシュフロー = 借入返済能力
借入金返済の軸! 営業活動キャッシュフローとは
借入金の返済の判断の軸となるものは、
損益計算書の利益の金額ではなく、
実際お稼いだおカネの金額ですので損益計算書上の利益に減価償却費を加算します。
(購入時に出たお金の按分で経費化の際、支出無し)
そして収益の中に、損益計算書の計上額と、
実際やり取りしたお金と差を加減します。
貸借対照表上の売掛金や棚卸資産の減少は、
おカネがその分回収されたので、
キャッシュフロー計算(CF)はプラスになります。また、売上を上げて売掛金を計上することは、
お金が入ってきてませんからCFでマイナスです。
負債は逆で、負債が増加するということは、
おカネを払わずにすんだということでCFプラス、
負債の減少はおカネを支払うのでマイナスします。
このようにお金を中心の考え方(キャッシュフロー)を軸に
上記の計算式で考えてみた結果が、 借入金の返済に要する年数です。【 関連記事 : BSやPLなど会社の決算書や財務諸表の読み方や見方 】
借入金の返済能力と金融機関の融資
【返済年数を基に区分すると以下のになります。】
3年未満・・安全上問題ない
4年以上10年未満・・問題ないが、やや借入金は多い
10年以上・・稼ぎと比較し借入過大、安全上問題あり
このように判断されることが一般的です。
借入金の返済年数からみてみると上記の算式で
借入を返済する力を簡単に区分しましたが、
金融機関の考え方もおおむね同じようです。
実際の融資コンサルティングの現場でも
運転資金は長くても5年ですし、 設備では7年位の返済期間が一般的です。メガバンクは更に返済期間が短くなる傾向です。
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執筆者・文責 税理士 水野智史
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