期末棚卸しとは? 月末在庫管理は利益や売上原価の計算で重要
多くの事業で売上がありこれに対する原価として
売上原価があります。
そしてこの売上から売上原価を差し引いた粗利で、
商売が黒字になるか赤字になるか8割が決まると
いっても過言ではありません。
【 関連記事:売上総利益率と売上高と売上総利益(粗利)の計算式・計算方法 】
しかしこの売上原価で経営者のイメージする粗利と
実際の決算書上の粗利にズレが起きます。
それは何故でしょうか?
そこで今回は期末棚卸し・在庫管理が与える
売上原価への影響を記載しました。
売上原価や期末棚卸しとは何か?その計算式
売上原価は、売上のために直接かかった費用です。
売上原価は、いつ仕入・製造されたものでも、
当期に販売されたものについてかかった費用を
計算することが重要です。
そこで次のような算式を用いて計算します。
売上原価= A期首棚卸在庫高 + B当期製品製造原価 (当期商品仕入高) - C期末棚卸在庫高
【 期首棚卸在庫高 】
期首に前期以前に製造されたり仕入たりした
製品商品で在庫となっていたもの
(つまりは前年の決算時点の在庫)
【 当期製品製造原価 】
→材料費など当期の製品製造にかかった費用
【 当期商品仕入高 】
→当期に商品を仕入れた費用
【 期末棚卸在庫高 】
→期末に販売されずに在庫の製品商品
この金額が次の期では期首棚卸高となります
棚卸し・在庫管理は売上原価に影響するか
大企業などは多くの人・商品がかかわるため
品質不良や盗難などを避けるために日々在庫を
コンピュータ管理しているのが一般的ですが、
中小企業のように社長=会社のオーナーになると
在庫管理は税務申告のため行う事が多いです。
そのためA期首棚卸在庫高=C期末棚卸在庫高なら
当期仕入分や製造した分=売上原価 となりますのでイメージと決算書があうのですが、
A期首棚卸在庫高 > C期末棚卸在庫高では、前年の在庫を今年に販売したわけですから、
こちらの分を今年の売上原価の計算では加味しなくてはなりません。
数字入れて例にしてみると
A 期首棚卸在庫高 400
B 当期商品仕入高 1,000
C 期末棚卸在庫高 100
400+1,000=1,400(前年在庫と今年仕入分)
1,400-100(決算時点在庫)=1,300
(売れた商品原価 = 売上原価)
以外にこの在庫を販売するために使った分 ( 400-100=300 )が、 頭にあるイメージの売上原価と決算書の売上原価にズレを起こしやすいので、 月末に大まかでも在庫管理を行いましょう。在庫管理をしっかりとおこなうことで、
的確な売上原価が分かるようになります。
売上原価がしっかりと分かれば、
売上総利益(粗利)が把握でき、
粗利が把握できれば利益の8割が決まりますので、
経営判断や節税対策が効果的に行えます。
このように在庫管理はとても重要です。
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