信用保証協会を活用した創業融資と資金調達
匠税理士事務所では、世田谷区や目黒区、品川区など東京都23区を中心に
これまで多くの起業のお手伝いをさせて頂きました。
その際に創業者の方々が一番お悩みになることは、
開業資金の調達です。
創業資金は、「自己資金+融資」で調達することがセオリーです。
しかし金融機関からのプロパー融資については、
ある程度の実績がないと可能性は著しく低いと思われます。
そこでまずは起業をお考えの方は、日本政策金融公庫の融資制度を利用するか、
もしくは、自治体の融資制度などで実績を重ねましょう。
関連記事→創業融資を申し込むために必要な書類(日本政策金融公庫) へのリンク
これら2種類の融資制度のうち、
自治体の融資制度は、信用保証協会の債務保証が下りて初めて
金融機関からの融資が実行されます。
そこでは今回は信用保証協会とその制度についてご紹介します。
信用保証協会とは何か
信用保証協会とは、これから創業される中小・零細企業者が金融機関から融資を受ける際に、
保証人になってくれる公的機関のようなものです。
この信用保証協会の債務保証を利用して、
民間金融機関から融資をうけることのできる制度を総じて
「保証付き融資」「マル保」「信保」と呼ばれています。
自治体が絡むとこれらを一般的に
「自治体融資」「自治体制度融資」「制度融資」などといいます。
信用保証制度のしくみ
信用保証協会は、創業者や中小事業者が何らかの事情で借入金の返済ができなくなった場合に、
債務者に代わって銀行に「代位弁済」します。
金融機関にとっては大変ありがたい制度なのです。
ただし、これはあくまでも一時的な立替払いですから、
その後信用保証協会は代位弁済したものについて取り立てを行うことになります。
そのため、日本政策金融公庫の融資は通常は、
公庫担当者との面談が一度で済みますが、
金融機関と保証協会の融資の場合には、
金融機関との面談と保証協会との面談の2度あることが
ほとんどです。
保証協会を利用可能な事業者とは
原則として、中小企業信用保険法に定める中小企業者(一定の規模以下の事業者)が対象です。
また、商工業のほとんどの業種で利用できますが、
農林漁業、風俗関連営業、金融業、宗教法人、非営利団体、その他協会において不適当と認める業種については利用できません。
しかしながら、信用保証協会によって多少見解が異なるケースもあるので、
詳しくは地元の信用保証協会のWEBサイトでご確認ください。
所在地や業歴については、原則として住所及び営業の本拠地が所轄の都道府県にあり、
一般的には、同一事業を同一場所で1年以上営んでいることが条件だとされています。
創業枠等については、開業前、または1年未満でも対象となります。
信用保証額について
無担保保証限度額・・・8,000万円
普通保証限度額・・・・2億円 (組合は4億円)
信用保証は、保証限度額以内なら複数に渡り利用が可能なので、
制度上は2億8,000万円(組合は4億8,000万円)まで利用できるということです。
しかしながら、この限度額とは別に、
自治体制度融資などについては融資要項等でそれぞれ融資限度額が決まっています。
これから創業したい、創業して間もない方への自治体創業融資の限度額は、
東京都の場合2,500万円ですから、信用保証限度額は2,500万円ということになります。
信用保証料とは
信用保証料とは、
信用保証協会が金融機関に対して中小企業者の保証をすることへの対価として支払うものです。
信用保証料は、中小企業信用保険の信用保険料や、代位弁済に伴う損失の補てんや、経費等、制度運営上必要な経費に充当されています。
信用保証料は、借入金額・保証料率、借入期間、返済方法により算出します。
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更新日:平成28年10月5日
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