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ソフトウェア開発の費用~原価計算~プロジェクト管理

IT業界における収益計上のポイントに加えて、

今回は費用の会計上のポイントをまとめました。


ソフトウェア開発などIT業の費用分類・管理方法


ソフトウェア開発において重要となるのは、

その仕事に幾らかかって、売り上げがいくら、

粗利は、いくらになるかです。


人件費の高いIT業は、プロジェクト管理ができているか

否かで採用計画や粗利が大きく変化します。


不採算を作らないために進捗と原価を管理し、

いくら投入しているのか把握しながら仕事を

すすめることが大切です。

進捗を管理把握するため、原価計算を行います。


専門分野2.png

ソフトウェア開発に伴うプロジェクト管理


<1> 費用別に分類集計します。

ソフトウェア開発は人工作業によるものですから

人件費の集計が一番のポイントになります。


人件費のほかに、サーバーやソフトウェアの

利用料といった経費も対象です。


<2> 費用発生した部門に振り分けます。

部門は制作部門、開発部門、間接部門がありますが

それぞれの企業に合わせて設定します。


規模が10人位であれば、部門に振り分けない方が

管理がしやすいかもしれません。


継続できないような細かすぎる作業は、

混乱を招くので、初めは大雑把な部分でよいです。


<3>部門別に発生費用を、プロジェクト別に配分

直接労務費は作業報告書などに基づき

各制作担当者がプロジェクトの制作に

直接従事した作業時間に見合う部分を配賦します。

直接要した経費は、配分の必要があれば

配分しましょう。


間接費は、プロジェクトに直接関連付けできないので、

作業時間等の合理的配賦基準で配賦します。


継続できないような細かすぎる作業は、

混乱を招くので、初めは大雑把な部分でよいです。


打合せ.png


◇ソフトウェア開発に伴う原価差異はどう扱う?

原価計算を効率的に行うため事前金額見積もりの

予定原価や標準原価を使うことがあります。


これらの価格と実際にかかった費用との差額は

原価差異とし、原則的には売上原価処理します。


見積りが不適当で、原価差異が多額な場合、

例外として売上原価と棚卸資産に配分します。



システム開発などIT業で原価計算をするには


原価計算するためには、以下のことに留意して

内部統制することが必要となります。


1、プロジェクト別にコードの採番が必要です。

ソフトウェア開発は受注確定前から開始もあるため

どの時点からプロジェクト設定かも検討しましょう。


この作業を事前にしっかりとしておかないと、

どの案件の経費か区分できなくなる恐れが出ます。



2、人件費は作業時間で配賦されるため、
  作業時間の把握が必要。

作業時間は、各人が報告後、

上司の承認を得る必要があります。


複雑すぎると報告書が形骸かしてしまうので、

出来る限り簡単でわかりやすい報告書が重要です。



3、各プロジェクトに顧客に提示した見積内部予算と
実際発生費用の差異を分析することも大切です。

この分析を経営管理上役立てるとともに、

工事進行基準の進捗度の計算や

赤字受注の処理に必要な情報となります。


ソフトウェア開発は、長期間に及ぶことが多く、

かつ多くの人間がかかわるため、


管理しておかないとコストが多額に

のぼってしまうこともよくあります。


しっかりと予算とコストの検証をおこなって、

対応していくことが利益確保に重要です。


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執筆者・文責:税理士 水野智史

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#ソフトウェア原価計算


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