黒字倒産とは何か、どうやって防ぐのか?
経営者の方は、黒字倒産という言葉を耳にしたことがあると思います。
それではこの黒字倒産は何故起きるのでしょうか?
事例を踏まえた黒字倒産の説明
倒産とは、お金がなくなって事業が立ち行かなくなることをことをいいます。
逆を言えば、会社は赤字でも外部から借入金などで資金調達できれば倒産しません。
それではなぜ黒字倒産が起きるのでしょうか。
2億円の商品を販売し、この仕入が1億円なら1億円の利益が出ます。
当然、黒字ですね。
そしてこの販売代金2億円が入金されるのが1年後、
仕入の支払いが、この入金前にきてしまって支払えない・・・・
他からの資金調達もできないようなら、
決算書では黒字でも倒産してしまいます。
つまり決算書上は、販売(納品)時点で利益を認識するのに対して、
入金はその後になってしまうというのがポイントです。
実際にはこの利益に対して約3割の税金も課されますので更に大変です。
黒字倒産をどうやって防ぐか(予防策は)
この黒字倒産の予防策にも色々とありますが、
「 入金は早く、支払は遅く。 」 を心掛けることが原則です。
それでは具体的にはどのようにして、黒字倒産を防げばよいのでしょうか。
1 入金のサイクルと支払のサイクルをできる限り同じにするように交渉する。
→ これらは売上先や仕入先との交渉になるので、なかなか厳しいかもしれませんが、
この厳しい交渉は社長の重要な仕事です。
2 大口の案件の場合には、前金で材料分など一部を入金してもらう。
→ これは大口の案件になる場合、当然として材料など仕入も大きくなります。
そのため、材料代など一部を前金で頂いておくことで、一時的な資金繰りの悪化を防げます。
3 資金が固定化してしまうような固定資産への投資へ慎重に検討する
→ 機械など設備投資をしてしまうと、多額のお金が一時的に出ていきます。
これに対して機械などの設備を利用して上がる利益は一時的には入ってきませんので、
大口の固定資産への設備投資は慎重に行いましょう。
設備投資による内製化の前に、外注を検討するのも有効です。
(関連記事 外注と内製化、どちらが会社にとって有利か )
4 売掛債権などが回収不能にならないように債権管理を徹底する。
→ 売掛債権などの回収不能は、
少しずつ改善した資金繰りを一瞬で悪化させます。
得意先の選定や、債権管理は徹底するようにしましょう。
(関連記事 与信管理のための企業情報で利益剰余金の調査は重要 )
5 最低6か月先までの資金繰り表を作る。
→ 会社を経営していく上では、
最低は6か月先の資金繰りは読んでいないといけません。
簡単なもので良いので、
半年先の資金繰り表を作成するようにしましょう。
(関連記事 中小企業と資金繰り対策(資金繰り表の作成) )
また、資金繰りは会社の生命線ですので、
経理担当者などに丸投げではなく、
経営者自身がしっかりと理解していないといけません。
黒字で、かつ資金繰りの良い会社を目指すには
黒字で、かつ資金繰りの良い会社が本当の優良な会社です。
それには上記のように資金繰りが良くなるような仕組みを作ること、
最低月商の2~3か月は余裕資金を会社に留保できるように努めること、
上手に借り入れをりようすること、
などが重要です。
黒字倒産を予防する匠税理士事務所のサービスとその他のお役立ち情報
上記で記載しました黒字倒産を防ぐため、匠税理士事務所では、中小企業の経営支援に力を入れております。
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