今すぐ、会社でできる、税務調査の準備・注意点とは?<Z14>
普通に会社を経営していても、税務調査は避けて通れません。
そして、税務調査はいつやってくるか分かりません。
そこで、税務調査官とのトラブルを避けるために最低限行っておきたい税務調査対策をご案内致します。
(関連記事: 税務調査とは何か、税務署が行う税務調査の対象となる会社の決め方 )
税務調査への準備や対策と注意点について
その1 会社と個人の取引注意点
中小企業では、社長さまのお金と会社のお金がはっきり分かれないことや口約束での契約や売買が多くあります。
会社と個人(社長さま、ご親族)の取引については、恣意的になりがちです。
第三者との契約や売買と同じように客観的な合理性のある内容で取引を行うことが大切です。
税務調査に備えて、客観的な合理性のある内容を証明できる資料や契約書を作成しましょう。
( 関連記事: 役員貸付金と税務調査でのトラブル )
その2 公私混同の防止
会社と個人(社長様やそのご家族)の間での、お金の貸し借りを極力なくしましょう。
会社の通帳から社長様個人の引き落としや入金があるケース
社長様個人の通帳から会社の引き落としや入金があるケースは税務調査トラブルのもとです。
このような取引があるときには、すぐに口座変更をしましょう。
また、個人と会社間に頻繁にお金の出入りがあると、本来調査の対象とはならない個人の通帳が、税務調査対象となってしまうケースもあります。
その3 売上管理
税務調査で最もウェイトが置かれるものが、売上調査です。
売上伝票や受領書、領収書の控、請求書その他の書類を整理して保存し個々の売り上げの金額や引き渡し時期などについて疑問点が生じないようにしておきましょう。
(関連記事:税務調査と売上等の収益の認識基準)
その4 仕入管理
仕入れについては、棚卸をもれなく、しっかりと行いましょう。
特別な理由により原価率が大きく変動したときなどは、税理士にしっかりと伝え、税務申告書類を作成してもらうようにしましょう。
(関連記事:棚卸資産の評価損(在庫の評価替え) )
その5 経費管理
経費について、税務調査で最もトラブルになるものが、私的経費の混入です。
経費については、それが事業に関係のあるものだという客観的な証拠をきちんと残しましょう。
内容を改ざんしたような領収書が一枚見つかれば、税務調査の日程延長や、
重加算税の対象会社などになってしまう可能性もあります。
私的経費が混ざることのないようしっかりと注意しましょう。
(関連記事:税務調査で一番怖い税金、重加算税とは)
その6 現金管理
○現金について税務調査のポイント
1.現金に関する補助簿の有無及びその記録が正しいか
2.補助簿の残高と実際残高の一致
3.事業の規模に不釣り合いな多額の帳簿残高となっていないか
○現金調査の手順
1.調査日の直前の帳簿残高と、実際残高の確認
2.現金出納帳の記載に誤りが無いかの確認
3.月中に現金残高がマイナスになっていないかの確認
※現金の実際残高との不一致の原因~現金不足の場合~
1.出金伝票、領収書などの支払帳票よりも多く現金を支払った
2.支払帳票無しに出金を行った
3.一部現金を補充したが、その金額と補充先が不明である
※現金の実際残高との不一致の原因~現金過剰の場合~
1.支払帳票よりも少なく現金を支払った2.入金伝票なしに現金を受け入れた(売上計上もれ、売掛金計上もれなど)
現金商売の時には、売り上げの除外であったり、使い道の不明なお金と印象をもたれないよう日々充分に気を付ける必要があります。
税務調査で税務署と不要なトラブルを避けるために重要なこと
会社でできる税務調査対策をしっかりと行うだけでも、
税務調査で税務署と不要なトラブルを小さくすることができます。
正しい税務申告を行うのと同時に、
税務調査に疑われるような余地のある取引を
行わないこともとても大切です。
そのためには、取引の内容を正確に立証できる
客観的な証拠資料の用意が重要です。
匠税理士事務所では、税務調査で調査官に反論できるような
資料作成支援にも力を入れております。
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匠税理士事務所による税務調査コンサルティングでは、将来の税務調査を想定した事前の税務調査対策と、実際の税務調査の立ち合いでお客様の大事な会社ををしっかりとお守りします。
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