売上高と営業利益:営業利益率の計算方法・算出方法
・ 【 金融機関で融資を申し込んだところ、営業利益の推移について説明を求められた 】
・ 【 ~ の影響 ? A社 前年比営業利益20%減~ の新聞見出し など 】
営業利益は会社の決算書を分析する上で、とても重要な指標です。
営業利益は何故重要な指標なのか
営業利益は、なぜ重要なのでしょうか。
それは、売上高から売上原価を除いた売上総利益(粗利)から、
販売管理費といった会社を運営するために、通常必要とされる費用項目を除いた利益であり、
いうなれば会社が本業の商取引からどれだけの利益を
出すことができたかが分かる指標だから重要なのです。
ちなみに販売管理費の代表的な費用項目としては、以下のような費用が挙げられます。
役員報酬・給料・賞与・退職金 (人件費など)
福利厚生費 (社員への結婚祝いなど)
法定福利費 (社会保険料など)
会議費 (打ち合わせ費用など)
交際費 (得意先への接待費など)
旅費交通費 (タクシー代や電車代など)
保険料 (会社で入っている保険料)
水道光熱費 (水道・電気・ガス代など)
減価償却費 (建物などの価値の減少分)
広告宣伝費 など
営業利益 = 売上高 ― 売上原価 ― 販売管理費と表せます。
営業利益が赤字の会社 = 粗利 < 固定費 となり、粗利が固定費に負けている状態なので、
粗利(売上と原価)を見直すのか、固定費(会社維持費)を見直すのかという話になります。
営業利益率の計算・算出方法について
売上高に占める営業利益の割合を、分析指標としたものが売上高営業利益率です。
営業利益 ÷ 売上高 =売上高営業利益率
現在のような企業間の競争が厳しい時代では、
売上高や売上総利益(粗利)を伸ばすのが難しい状況なので、
会社の余分な経費を削り込むことで、営業利益を出している企業が多く見られます。
このように営業利益とは、会社の純粋なモノやサービスを介して稼ぐ力と、
会社の内部をいかに適切に管理出来ているのかが、数字となって表れるため経営者の能力が、
もっとも分かる指標です。
営業利益が赤字ということにならないように、売上総利益(粗利)と営業利益を
しっかりと意識した経営を心掛けましょう。
このように粗利(売上と原価)と固定費(会社維持費)に高い意識をもって経営を行っていると
金融機関の融資面談などの場でも、あらゆる質問に的確に回答できるようになります。
固定費は取り組む意欲さえあれば、削減は容易です。
そして一度削減すれば、油断をしなければ増えていきませんので、
まずは守り(固定費の見直し)、そして攻め(粗利の見直し)が理想な展開です。
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